第26巻 第6号(第305号)|大阪市阿倍野区で内科・外科・小児外科なら山田医院にお任せください。

  • お問合せはこちらから

    0666223166

  • 診療時間

    ※括弧内は受付時間 休診日 木曜午後、土曜午後、日曜、祝日

お問い合わせはこちらから

0666223166
診療時間

※括弧内は受付時間 休診日 木曜午後、土曜午後、日曜、祝日

山田医院だより

第26巻 第6号(第305号)

痛風診療について

痛風と言えば贅沢病で発作を我慢さえすればそれだけ、、というイメージがありましたが、最近では贅沢な食事で起こるわけではなく、また発作を我慢すれば済むのではなく臓器障害など内臓に対してのダメージを含めた病態の考え方並びに治療が広く浸透しつつあります。

今回は日本醫亊新報令和7年6月1週号から痛風診療についての特集を抜粋しました。

血性尿酸値の基準値は2.1-7.0mg/dLですが、基準値を超えて上昇が長期にわたると尿酸塩の結晶が関節軟骨表面に沈着しますが、物理的刺激や血性尿酸値の変動によりこの結晶が剥がれ落ちることがきっけかになりマクロファージ、好中球が反応してサイトカインを放出して激しい炎症反応がおこるのが痛風発作です。

通常は発作の12-24時間前に違和感、ピリピリ感などの前兆を感じ(痛風前兆期)、24時間でピークを迎え3日程度持続(痛風極期)、その後1週間程度で自然に炎症が減衰(痛風軽快期)、その2週間後には炎症が消失します。(痛風寛解期)

発作時には冷却が有効で、できる限り早期に服薬を開始して症状が消失したら中止にします。

薬剤としては基本的にはNSAIDSと言いいわゆる痛み止めを使用しますが発症早期にはコルヒチンを使用、また炎症が強いときにはプレドニンを使用することもあります。
痛風の原因となる尿酸ですが、食事あるいは体内での合成は1日0.7gで腎臓から尿として0.5g、消化管から便として0.2g排泄されます。
男性では20歳くらいまで次第に上昇してその後は緩やかに上昇、女性は女性ホルモンの影響で男性より1.0-2.0mg/dL程度低くなっていますが閉経後は男性とほぼ同じになります。

血性尿酸値の特徴としては早朝に上昇、夜間には低下します。(1日に1.0mg/dL程度の変動)また季節的には夏場に上昇します。

痛風発作の好発は午前6-8時、3月(春)、7月(夏)を言われています。
年齢的に痛風発作は60歳台に最も多くなっています。なお高尿酸血症は男性では20%、女性では5%となっています。なお高尿酸血症患者のおよそ80%に高血圧、肥満などの生活習慣病が重複する事が分かっています。

痛風の遺伝子異常も分かっています。なお環境としてはストレス、飢餓、肥満、利尿剤やβブロッカーなどの薬剤、高度の無酸素運動などは尿酸値をあげる原因となります。

痛風発作の直後では血性尿酸値は低下しており血液検査だけでは痛風発作の診断は困難で、偽痛風(結晶誘発性関節炎)、単関節性慢性関節リウマチ、回帰性リウマチなどを鑑別として考えることもあります。

高尿酸血症の治療としては痛風がある場合には血性尿酸値の6.0mg/dL以下を目指します。
症状がない無症候性高尿酸血症については腎障害、高血圧、糖尿病などの合併症がある場合には8.0mg/dLから治療を行い6.0mg/dL以下を目指します。
合併症がない場合には9.0mg/d Lから治療を行います。

高尿酸血症の治療目標が6.0mg/d Lである理由は痛風からは5.0-6.0mg/d Lにコントロールした群が最も再発が少ないこと、腎保護からも6.0mg/d L以下が推奨されています。なお尿酸値が2.0mg/d L以下となると運動後急性腎不全、尿路結石のリスクになると言われています。

痛風発作後2週間ほどしてから通常は尿酸を下げる治療を開始しますが服薬開始後6か月特に初期の3か月は再発が起こりやすくなっています。
これは先ほど示しましたが尿酸血症が尿酸値の変動に伴い関節軟骨から剥がれ落ちて炎症反応が起こるからと言われています。

そのために薬は半分量から始めたり、またコルヒチンを数か月併用して服用することもあります。
なお高尿酸血症の生活療法ですが、主に食事療法と運動療法からなります。

食事療法の基本は体重減少をして体重の3%減量をまず目標とすることです。
前回の特集で示した低炭水化物食が最も有効であると考えています。アルコールについては目安としては日本酒は1合、ビールは350-500ml、ウイスキー60mLとなっています。
プリン体は体重減少、節酒で効果がないときに対応を考えます。レバー、干物が多いので注意が必要です。
なおサプリメントの中でも若返り、美肌として使用されるDNA/RNAは多量のプリン体があり、ビール酵母、クロレラ、スピルリナなどもプリン体が多いので注意が必要です。
果糖は血性尿酸値をあげるので果物、ソフトドリンクも注意が必要です。
なお尿量が少ないときには(1200mL/日以下)尿のアルカリ化が大切でひじき、モズクなどの海藻がお勧めです。

運動療法については激しい筋肉トレーニングなどの無酸素運動は高尿酸血症の関連することがありジョギング、水泳などの有酸素運動がお勧めです。

尿酸値についてはいろいろな論文がありますが、至適な血性尿酸値としては5.0-6.0mg/d Lと言われています。

このあたりを目標にまずは生活療法を開始してはどうでしょうか。

山田医院 医師 山田良宏

この時期の悩みの種、汗について(少し万博のお話も)

この記事が山田医院に載る頃はもう梅雨真っ只中でしょうか?
私は昔から汗があまり出ず、「私女優になれるわ」なんて、容姿を考えずに厚かましいことを言ってました。
最近テニス中、顔にはかかないけど、背中などに汗が流れるのを感じるようになりました。
先日の夏日、阪神球団の2軍のグランドあたりを謎解きで歩いている時、私含む3人は帽子でしたが友人1人は日傘でした。帽子をかぶると頭に汗がたまり顔に流れてくるからとの事、、、。
そんな時新聞で頭皮の汗について載っていました。

汗は暑さで火照った身体を高熱から守る役目があります。汗を分泌する汗腺はアポクリン汗腺とエクリン汗腺がありますが、夏場の汗は主にエクリン汗腺から分泌されます。
体温調節のほか、肌の保湿、保護の為にも必要な汗ですが頭皮にとっては匂いのリスクにもなる一面もあります。
そういや、現在38歳になる長男が野球をしている時は大きな車に乗っていたので中学生を6~7人乗せると車の中がえらい匂いで何日も残り香が、、特に帽子を車に置き忘れられた日にはたまったもんではなかったです。

不思議と次男(現在29歳)の時はそれほど子供たち乗せても臭わなかったです。匂いに麻痺してしまったかな?(笑)って書いて思い出しました。
長男のボーイズリーグは長髪OK.次男のボーイズはスポーツ刈りでした。それは関係あるのかな?

頭皮は分泌が活発で髪で覆われているので、汗をかき、蒸れた頭皮は表皮ブドウ球菌、マラセチア真菌などの常在菌にとって繁殖しやすい環境。これらの常在菌には皮脂中の中性脂肪を分解して脂肪酸を作り、頭皮の状態を弱酸性にすることで細菌の増殖を抑え、感染を予防する役割がある一方で、過剰になった皮脂や遊離脂肪酸の酸化が進むと匂いの原因となります。
またなにもせずに汗が乾き切ってしまうと汗に含まれてる尿酸やアンモニアの匂いがさらに増してしまいます。

対策は小まめに汗を拭う事、できれば水で濡らして絞ったハンカチや汗拭きシートなどを使いましょう。乾いた布で汗を拭うと、体が再び汗をかこうとします。
汗には熱蒸散の役目があるからです。帽子は夏には欠かせませんが、長時間かぶると頭皮が蒸れてしまうため注意が必要です。
麻やメッシュなど通気性の良い素材を選びましょう。

余裕があれば30~60分毎を目安に帽子を外し適度な換気しましょう。また毎日シャンプーをし、頭皮の汗や皮脂、細菌を洗い流すことが大切です。
自然乾燥をさせようと頭皮を湿ったままにすると常在菌の繁殖を招いてしまうので、洗髪後はしっかりドライヤーで乾かしましょう。
今は男性も日傘をさす時代ですね。お洒落な日傘を楽しむのもよいですね。
万博も暑い(熱い?)ですね~。特に興味なかったけど、主人の会社(定年して7年にもなるのに)からチケット2枚届いたので主人と行ってきました。1回行ったらよいわ~って思っていたけど、友達が通期パス買ったので釣られて買ってしまいました(笑)
熟知した友達と行くのは楽しいですね~全て行動をお膳立てしてくれるので、ついていくだけで色んな経験をさせてくれます。お好み焼き千房の体験はとてもお得でした。次はMISIAの万博イベント、当たれば良いな~(^^)/
万博は車いすに親切でしたのが全てがバリアフリーというわけではないので、小さな段差で困っているご年配の方がいて段差の乗り越え方を伝授させていただきました(笑)
歩くのに自信のない方も、もし、車いす押してくださる方がいるなら、是非行って見てください。私でよければ押しに行きますよ~(笑)
最近は山田医院落ち着いています。冬場になって色んな感染症が流行ったり、年度末などはとても混むので、今のうちに特定健診など受けれる方は受けてくださいね。
私も薄着の時に受けなければ、、と思っています(単純に体重測定の為)
孫が5月に胃腸炎?で高熱、嘔吐、(下痢はなし)そして学級閉鎖、病気に季節感なくなってきましたね、、。(ちなみにお向かいの6年生のお兄ちゃんは下痢がひどかったと)
また、今からはアデノやヘルパンギーナ、手足口病の季節、水痘に罹患している話もよく聞きます。
お子さんのいる家庭は戦々恐々ですね。親御さんも移らないないように気を付けましょうね。
今年も暑い夏になりそうですが、熱中症にも充分気を付けてクーラーで室温調節、水分補給しっかりして元気に夏を乗り越えましょうね。

山田医院 看護師 冨嶋 友子

食中毒

じめじめ蒸し暑い梅雨の季節になりました。気をつけないといけないのは食中毒だと思いました。

本日は食中毒を調べてみました。

症状

主な症状は、下痢・吐き気・嘔吐・血便など、なかには発熱、腹痛などの症状もみられます。

菌はどこから来るの

肉や魚や卵などの生の食材によって食中毒菌は持ち込まれる。

予防対策

菌をつけない 増やさない
手指の洗浄・消毒 時に(指の間、指付け根、手首など。)
調理器具の洗浄。殺菌(熱湯など。)
生肉の2次汚染は包丁やまな板など調理器具から感染することがあるので、水荒いでは菌を落としけれないことがあるので 野菜の後に肉を調理するや肉と野菜の調理器具を使い分けるなど工夫をするなど。

増える条件

温度20-40°Cが活発に増殖する
それより低い温度では菌の活動が弱まるので、冷蔵庫や冷凍庫で冷やせば菌の増殖はほとんど抑えられる
75°Cで1分以上加熱すれば多くの菌が死滅する
水分と栄養は、スポンジや布のタオル、台ふきは使用後よく洗い水を切る
台所まわりに水を残さないようにする。

まだまだ、蒸し暑い日が続きますが、加熱調理食品は冷蔵保存を心がけ、消費期限を守り、作ったものは早めに消費するよう心がけましょう。
下痢や吐き気、嘔吐など食中毒の症状がある場合は早めの受診してください。そして、脱水症状にならないため、こまめに水分補給を忘れないよう心がけましょう。

山田医院 医療事務 阿知波真弓

カビによる皮膚炎

からだのあちこちが痒くなったり、赤くなったり、掻きむしっって血がでたり、ジクジクしたりとした経験はありませんか?
いろいろな原因が考えられますが、その中で、カビが原因の皮膚炎について調べてみました。

梅雨時期や夏の高温多湿なシーズンは、カビが繁殖しやすく、その結果として皮膚にトラブルを引き起こすことが多いようです。
場合によっては、重度のアレルギー反応を引き起こすこともあります。

カビの種類はいろいろありますが、代表的な菌を抜粋してみました。

1カンジタ属真菌(常在菌)

●発症部位⇒
股間、膣、尿道、性器周辺、脇の下など皮膚が擦れ合う部位、口角、口腔内など。
●主な症状⇒
赤いただれ、小さな発疹、皮がむけてカサカサする、白いコケ状のものが生じる。

2癜風(でんぷう)、マラセチア属真菌(常在菌)

皮脂を栄養源とするカビで、20~30代の若年層や脂性肌の人が発症しやすい。

●発症部位⇒
胸、背中、首、顔など(主に皮脂の多い部位)
●主な症状⇒
癜風:自覚症状なく、淡褐色または白色の斑点が徐々に広がっていく。
マラセチア:毛穴に小さなにきび状の赤い発疹、にきびと似ているが別物である。

3白癬菌(主に人からの感染)

白癬菌の栄養源は髪や爪、皮膚の角質などに含まれるタンパク質「ケラチン」
●発症部位⇒
皮膚表面(特に足裏、足指の間や爪)
●主な症状⇒
足裏、足指、かかと:小さな水ぶくれ、指の間かジュクジュクする。かかとがかさかさして皮がむける。
足の爪:もろくボロボロになる。

治療方法

治療としては、外用薬が基本であり、必要によって内服薬が処方される。治っても再発しやすく、根気よく治療を続けることが大切である。
また、自己判断で市販のステロイド軟膏を使用すると、かえって悪化する場合もあり、怪しいと思った時は早めの受診をお勧めします。

予防方法

予防としては、基本は毎日の入浴であり、石けんで足、足指の間をなどよく洗う。スポーツで汗をかいたら必ずシャワーを浴び、タオルで水分をしっかりふき取る。
下着、肌着は毎日交換、風呂場や手洗い用のタオルやバスマットはこまめに洗い、乾燥させて家族感染を防ぐことも大切である。
十分な睡眠と栄養バランスのとれた食事で免疫力を保つことも大切である。
皮膚トラブルは、カビ以外の原因もたくさんあります。困ったときは、自己判断せずに受診をお勧めします。 (*6/14日経新聞、参照しました)

山田医院 看護師 橘 智子

医療的ケアが必要な子どもについて

救命された子どもがすぐに医療的ケア児と呼ばれることはありません。

子どもが自分で呼吸ができない場合には人工呼吸を付け、自分でミルクが飲めない場合には鼻から管を入れてミルクを注入します。
多くの子どもはやがて自分で呼吸ができるようになりミルクも飲むようになります。

それでもどうしても管が抜けない子どもが医療的ケア児と呼ばれるようになります。
現在20歳未満で自宅で生活する医療的ケア児はおよそ2万人で、その4分の1以上は人工呼吸器をつけた子どもです。

医療ケア児には、寝たきり・重い重症知的障害を有する重症心身障害児も多いのですが、歩ける、走れるなどの稼働能力がある子どもは3割ほどいます。医療的ケア児と家族の暮らしの課題は「親の代わりができる人がその地域にはいない」事です。
具体的には外出は容易ではない、日々の子育ての負担がある、保育施設に入れることが難しい、学校へ通学するための負担が大きい、18歳の壁があるなどがあります。
最近は医療的ケア児も学校に行くことがありますが、入学前の集学相談で本人と保護者の意向を尊重して教育委員会が就学先を決定します。
学校現場で働く看護師は医療における看護の目的とは全く異なり、教育活動を支えることが役割の中心になります。

学校は子どもたちの成長発達を促す場所であって、病気の治療を行う場所ではないとの理解が必要で、教員との連携も大切になり指導方針に合わせた看護計画が必要になります。
医療現場でバリバリと働いてきた看護師が学校での勤務内容に戸惑うことも多いのですが、子供の成長を実感することも多くやりがいを感じるようになるようです。

機会があれば学校で働く看護師にお話を伺いたいと思います。今回はチャイルドヘルス令和7年6月号から抜粋をしました。

山田医院 医師 山田良宏