Menu|Page01| Page02|Page03|Page04
![]() |
||||||
![]() |
||||||
|
加齢男性性腺機能低下(LOH)症候群について 女性においては50歳頃に閉経があり卵巣機能が一様に低下する事から身体の変化がダイナミックに起こる更年期障害の発現ははっきりとしており「更年期障害」と言えば女性の疾患のようによく認知されていました。女性においては精神神経症状(不安、抑うつ、気力減退、不眠など)と血管運動神経症状(のぼせ、ほてり、発汗、動悸、冷汗など)が特徴的ですが、男性においては男性ホルモンであるアンドロゲンの低下が女性ホルモンほど顕著ではないために血管運動神経症状で悩む例は少なく精神、心理的要因の強い症状が強くなる事が多くなっています。 人生50年であった時代には男性ホルモンの低下により諸症状が発現することはありませんでしたが、高齢化社会になり男性も80歳以上の方が多くなった今日では男性ホルモンが低下する事により諸症状が出現する表題のLOH症候群が注目されるようになりました。男性ホルモンであるアンドロゲンの低下により骨密度の低下、体脂肪率の増加、筋肉量の低下、認知力低下、メタボリックシンドロームを引き起こす事、性腺機能の低下(性欲、勃起能の低下)などを引き起こす事がわかっています。 ただし、中年期以降の男性においてこのようないわゆる更年期障害を認めた場合必ずしも男性ホルモンが低下していない場合もあり,うつ的な精神症状の強い場合もあります。このことからLOH症候群=男性更年期障害ではないといわれています。ただし、40歳以上の男性において心理症状(うつ、いらだち、落胆、不安など)、身体症状(発汗、ほてり、睡眠障害、骨粗鬆症など)、性腺機能関連症状(性欲低下、勃起障害)などがあり、検査において男性ホルモンの低下を認める場合にはLOH症候群を疑う事ができます。この場合には男性ホルモンの補充療法あるいは対症療法を行うことで症状が改善する事になります。なお、LOH症候群のリスクファクターとしては加齢、肥満や糖尿病、高血圧、心疾患などの生活習慣病、運動不足、喫煙や飲酒などのライフスタイルも指摘されています。生活習慣の改善はLOHの予防だけではなく治療としても効果があります。 改善方法としては@肥満の予防、メタボリックシンドローム対策。A運動、身体活動を増加させる。B禁煙する、喫煙しない。C飲酒はビール1本程度までと心がける。D健康食品を過信しない。ED(勃起障害)に効果があると言う健康食品やサプリメント、ハーブなど人気を集めているもののこのような健康食品にEDを改善させると言う科学的根拠は乏しいために注意が必要です。E生活の質を高めてパートナーとの会話を大切にする。生活にゆとりを持ち、パートナーシップを大切にする事が大切です。 なお、男性ホルモン補充療法としては日本においては主として筋肉注射を使用されていますが、OTC薬である男性ホルモン軟膏を使用しても比較的よい効果が得られるようです。なお、男性ホルモンン補充療法の副作用としては多血症、睡眠時無呼吸症候群のほかに前立腺への影響があるためにこのような疾患がある時には注意が必要となります。一般にLOH症候群(男性更年期)と言えばEDを思い浮かべますが、このようなさまざまな症状が出現します。多彩な症状に悩まされる場合には一度かかりつけ医師に相談をしましょう。今回は日本医師会雑誌(第139巻第9号)を参考にしました。 山田医院 医師 山田 良宏 |
|||||