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全身疾患と眼病変について 全身のいろいろな疾患は無症状に眼疾患を引き起こす事があり治療の遅れは視力障害を残す原因となることがあります。 成人の失明原因の上位を占める緑内障あるいは糖尿病性網膜症は初期には症状はなく最終段階になってから初めて視力障害を生じる事があります。眼は神経組織であることから一度失われた視機能は回復しないことが多く認められます。まず眼の充血では一般的に多いのは結膜炎です。目やにを伴い両方の眼が充血、異物感やまぶしさなどの症状が出るなどの症状があるために患者さんにとってはつらいものですがあまり重症ではありません。眼の充血で要注意となるのは角膜周囲の充血です。この角膜(黒目)の周りだけが赤くなっている場合にはぶどう膜炎が疑われます。このぶどう膜炎は全身疾患と関連した眼症状です。眼の中にあるぶどう膜は非常に血管に富んだ組織であるために全身の疾患の1つとして出てきます。 免疫疾患などのほかに感染症としての結核、梅毒あるいはHIVなども有名です。ぶどう膜炎は痛みを伴う事は少なくまぶしいと言うような症状が多いために黒目の周りの充血とまぶしさが中心の症状がある時は要注意です。次に眼の痛みについては眼の表面の鋭い痛みは角膜表面の障害によることが多くなっていますが片眼の痛みあるいは眼周囲の痛み、頭部痛がある時には急性緑内障発作が要注意です。 有病率としては1%程度ですが閉塞隅角緑内障の発作では激しい眼の痛み、頭部痛を伴います。特徴としては眼の充血、黒目の濁り、瞳孔が開いている事です。早急に治療をしないと失明します。視力低下については見え方としては真ん中が見えない場合と端が見えない場合と異なります。また見えなくなった経緯が急速であれば緊急性を必要とします。視力低下の代表でもある糖尿病では発症してから10-15年してようやく網膜に出血が現れ、その時点では視力は良好ですがこの時点で何もしないで放置していると5-6年後に次の段階として視力障害が出現します。 糖尿病治療中の方は特に症状がなくても1年に1回は最低眼科を受診する必要があります。感染症に伴う眼病変としては顔面の帯状疱疹が大切です。特に鼻先に皮膚病変が及んだ場合には角膜病変が合併している可能性が高いために眼科受診が必須です。なお、全身の感染症から眼に感染が転移する事があります。 肝、胆、泌尿器系の感染症では眼の感染症に注意が必要です。薬剤の眼への副作用としてはステロイド剤が大切です。ステロイドにより白内障、緑内障、網膜の下に水がたまる中心性網膜炎が起こります。ステロイドによる眼圧上昇は点眼薬が一番起こりやすくなっていますが内服薬あるいはクリーム等にても起こります。ステロイドを長期に使用していて眼圧が上がっても痛みもないために本人は全く分からず視力も良好であるために視野がかなり狭くなってから見つかることがあります。長期にわたりステロイドを服用する可能性がある場合には眼科受診が必須です。 高血圧、動脈硬化の具合、糖尿病性網膜症の状態などは内科治療のみならず眼科治療が必要となることがあります。当院においても多くの眼科と連携を取っています。 皆さんも全身疾患と目の疾患について疑問点があれば主治医に相談をしましょう。 山田医院 医師 山田 良宏 |
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