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骨粗鬆症について 骨粗鬆症は1941年に提唱された言葉ですが長期間は骨折を伴ってからはじめて骨粗鬆症と診断をする「骨粗鬆症はまず,骨折ありき」が定着していました。1991年に骨折がなくても骨量の低下と脆弱化があり、骨折がしやすい状況であれば骨粗鬆症と診断が出来るようになりました。2000年には骨の強度は骨密度だけではなく骨質にも依存、骨粗鬆症は骨密度と骨質の低下により骨強度が低下して骨折のリスクが増大する疾患となりました。このような背景もあり骨粗鬆症のガイドライン2006年度版ができました。骨粗鬆症の診断ですが、脆弱性骨折(大腿骨頚部、腰椎圧迫骨折、前腕のとう骨骨折など)がある場合、あるいは脆弱性骨折がなくても骨密度が若年成人平均の70%以下であるときには骨粗鬆症と診断されます。骨が脆弱になると骨折を起こしますが、この骨の脆弱については骨密度が70%関与して残り30%は骨質が関係します。特にステロイド等の薬剤を服用中には骨密度が比較的高値であっても骨質が低下しており骨折の頻度が多くなるといわれています。骨密度の検査を受けて正常でも安心は出来ません。なお、先ほど骨密度が若年成人平均の70%以下は骨粗鬆症であると診断が出来ると説明しましたが70%以上80%以下であっても過度のアルコール摂取(1日2合以上)、現在喫煙中、大腿骨頚部骨折の家族歴がある場合については骨粗鬆症同様に骨折の危険性が高いために薬物療法開始基準になります。骨粗鬆症の治療薬は最近ではビスフォスフォネート製剤(朝食前にコップ1杯以上の水で服用し,30分は食事をとらずまた横になってはいけないと指導されているお薬)あるいは女性ホルモンであるエストロゲンの受容体調整薬のラロキシフェン(エビスタ)の治療効果が証明されており中心的な薬剤となっています。ただし、基本的はカルシウムならびにビタミンDが充足されている事が必要であり日本においてはビタミンD製剤が骨粗鬆症の中心的薬剤となっています。なお,一般的にはビタミンD製剤あるいはカルシウムのみでは骨量維持は乏しく骨折防止効果は少ないと考えられています。ただし、体内のビタミンDが低くなると骨折の危険性が高くなることは証明されており,またビタミンD自体に転倒予防の効果があると言われています。この点からも骨粗鬆症に対しての投薬はビタミンD製剤ならびにビスフォスフォネート製剤、ラロキシフェンの併用あるいは単独での投与を行っている事が多くなっています。骨粗鬆症の予防あるいは生活療法についてはどうでしょうか。食事についてはカルシウムのみではなく先ほどのビタミンDあるいはビタミンKも大切ですが、カロリーあるいは蛋白不足は骨折の危険因子である「やせ」の原因となるためにこの予防のためにもたんぱく質は大切です。一般に食事指導を行うとカルシウムだけをしっかり取ろうと心がけるために栄養バランスを崩す人が多くいます。通常の日本人は500mg程度のカルシウムを摂取しているので200mg程度のカルシウムを牛乳、海産物などで追加して700−800mg程度にする事が大切です。一般にはたんぱく質やカルシウムの多い牛乳や乳製品の摂取が大切です。乳製品の摂取が出来ない人は豆腐や納豆で代用する事は可能です。またたんぱく質やビタミンDの多い魚肉も大切です。なお,運動療法は薬物療法に匹敵するほど骨粗鬆症には効果があると言われています。効果は骨が強くなる思春期に最も大きく運動としては衝撃性のある球技(バスケット,バレーボールなど)やダンス,卓球等が勧められています。なお水泳は骨粗鬆症に対しては効果が少ないといわれています。思春期特に中学生において運動を行う事は大切です。この思春期の骨量が閉経後の骨量に影響します。なお、閉経後はこのような激しい運動ではなくウォーキング等を週に2−3回程度1回の運動を1時間程度する事が大切です。なお転倒予防のためにバランス能力を高めるために片足立ちを手すりを持って行うなども大切です。閉経後に身長が2cm以上小さくなると骨粗鬆症である可能性が高くなります。骨折予防のためにもまたかかりつけ医師に相談をしましょう。 山田医院 医師 山田 良宏
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