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山田医院だより
       

1:持続する咳嗽について
2:口内炎ができやすいのは
2:高脂血症ってどんな病気?
3:特定保険医療材料について
3:消化管感染症について
4:周期性嘔吐症について
 

 水曜日午前中の
検査についてのお知らせ


水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。

なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。

持続する咳嗽について

 呼吸器の症状を訴える患者さんの中で最も多い症状は咳です。感冒の後に咳が1週間ほど続くことはよくあることです。時々、咳嗽だけが1ヶ月以上続いており治らないために当院を受診する方もいます。もちろん咳嗽が持続する場合には肺がんあるいは肺結核などの肺疾患以外にも心不全等の心臓疾患も隠されている事があり注意は必要です。咳嗽は持続期間で分類がされます。3週間以内のものは急性咳嗽、8週間以上持続するものは慢性咳嗽、その間の3から8週間続くものを遷延性咳嗽としています。このような分類をする事によりある程度原因疾患を分けることが出来ます。急性咳嗽の場合は感染症の頻度が多くなり遷延性から慢性咳嗽になると感染症以外の頻度が多くなります。マイコプラズマ、クラミジア、百日咳などは咳嗽が強い感染症の代表格ですが、一般の感冒でも上気道から下気道にかけての炎症が起こるのでもちろん咳嗽は起こります。なお、3週間以上持続する遷延性並びに慢性咳嗽で頻度が高いのは咳喘息、アトピー咳嗽、腹鼻腔気管支症候群、胃食道逆流症などがあります。あまり聞きなれない用語と思いますが、最近のトピックスにもなっています。まず、咳喘息ですが咳嗽が唯一の症状であり一般の喘息にあるような喘鳴や呼吸困難はありません。症状としての咳は圧倒的に夜に多く、誘引として冷気、暖気、会話などがあります。コンコンとした痰が絡まない咳嗽が特徴です。この咳喘息のみは気管支拡張薬の効果があります。この病気が問題なのは約30%の患者さんが数年のうちに典型的な喘息を発症するためにしっかりと治す必要があるからです。治療には気管支拡張薬ならびにステロイド吸入薬等を使用して徹底的に治します。咳喘息と鑑別が必要なものがアトピー咳嗽です。この疾患の咳嗽もコンコンとした空咳です。たびたび感冒様症状をきっかけに発症し、喉の異常感を伴うことがあります。中年の女性に多く、咳嗽は咳喘息と同様に夜間に多く、誘引も咳喘息と同様に冷気、暖気、会話などです。このアトピー咳嗽の治療はヒスタミンH1受容体拮抗薬(アゼプチン、ジルテック、アレジオン、アレグラ、アレロックなど)が著効を示します。このヒスタミンH1受容体拮抗薬は蕁麻疹などのアレルギー性皮膚炎に使用する薬剤です。皮膚のイガイガとした感じに効くのだからのどのイガイガとした感じに効くのはなんとなく理解が出来ます。この咳喘息とアトピー咳嗽は両者ともに好酸球が気道に浸潤するのが特徴です。咳喘息は主に気道平滑筋の攣縮に伴う咳嗽ですが、アトピー咳嗽は主に気道が過敏になるために起こる咳嗽です。咳喘息の30%は放っておくと喘息になる予後のよくない病気のために咳が止まってもしばらく継続して加療を行う必要がありますが、アトピー咳嗽は予後が良いので咳が収まるとすぐに治療を中止してもよい疾患です。診療の実際では鑑別に大変悩みます。この2つの疾患はコンコンと言う痰の絡まない乾性咳嗽が特徴ですが、ゴホゴホという痰が絡んだ湿性咳嗽の原因として最も多いのは副鼻腔気管支症候群です。この疾患は症候群と言うとおり多くの疾患を含んだ病態ですが、最も有名なのがびまん性汎細気管支炎という疾患で日本を含む東アジア地域に多い疾患です。副鼻腔炎(蓄膿症状)があり、痰ならびに湿性咳嗽がある疾患です。以前は多くの人が慢性呼吸不全のために亡くなった病気ですが現在ではマクロライド系抗生物質(クラリス、クラリシッド、エリスロシンなど)を長期間にわたり使用することにより予後は良好であると言われています。その他胃食道逆流症があります。この病態は胃内容物が食道まで逆流する事による刺激で起こる咳嗽です。胸焼け、げっぷ、食後に良く咳が出るなどの症状があるときには疑わしいと思われます。食後すぐに横にならない、胃の動きが悪くなるような油の多いものを食べ過ぎないなどが大切です。肥満の方に多いので最近では若者も含めて増えてきた病態です。その他思春期に多い心因性咳嗽などもありますが稀な疾患です。咳が長期間に渡り治らない場合、説明をしたとおり放っておくとよくないこともありますので一度主治医の先生と相談をする事をお勧めします。  

山田医院 医師 山田 良宏

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