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山田医院だより
       

1:高齢者の医療について
2:「排泄」で健康を保とう
2:「実りの秋 −薩摩芋−」
3:福祉医療制度
3:新規職員の紹介 
3:高齢者の不眠について 
4:頭部外傷について
 

 水曜日午前中の
検査についてのお知らせ


水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。

なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。

高齢者の医療について

 わが国の平均寿命は男性78歳、女性85歳であり、65歳以上の高齢者人口は20%を超えています。このような高齢化は日本のみではなく全世界においての現象となってきています。老化する事は誰にもさける事は出来ません。そうであるならば健康に老い充実した人生を送って天寿を全うする事が理想の人生といえます。successful agingというようです。なお、高齢者は65歳以上と定義されておりますが、10年前の65歳と現在の65歳は全く違うようです。5年ごとに高齢者は1歳づつ若返るといわれた事もありますが、現在の75歳以上の方が持っている色々な能力は、10年前の65歳以上の方と殆ど変わっていないという研究もあります。自立した生活が出来なくなる生活機能障害を持つ人も、75歳以上で急増する事から本当の意味での高齢者らしい高齢者は、75歳以上といわれています。65歳以上74歳未満の方については、医学的にも若年あるいは中高年の方と同様な考え方で望んでも誤る事は少ないといわれています。英語でyoungーoldといわれるゆえんです。なお、75歳以上特に90歳以上の高齢者の医療においては、複数の疾患を持つ人が多く、また、日常生活に関連した機能が低下するために、体全体を見る必要があり「全人的医療」が必要であるといわれています。このために発達したのが総合的機能評価(CGA)といわれる方法です。医学的評価のみではなく、身体的評価、精神ならびに心理的評価や社会的評価で評価をして、適正な医療ならびにケアを行う事で介護やリハビリテーションなどにおいては広く応用されています。なお、日本においては2万5千人以上の百寿者がいますがこの方たちのライフスタイルとしては、

@教育歴は比較的高学歴者が多く小学校時代の成績が良かった人が多い。
A職業歴では男性の30%が農業などの労働職、70%が会社員などの事務職であった。
B喫煙の習慣は同世代と比較すると少なく、飲酒はほぼ同程度。
C食生活では総エネルギーは一般成人の70%程度、乳製品の摂取が多く、肉類、油物の摂取は少なめ。
D100歳まで脳卒中、心臓病、癌などの3大死因にかからない人が60%。

百寿者を見ると男性のほうが女性より機能が良いことがわかっています。すなわち健康長寿は男性に多いようです。これは女性は骨粗鬆症に伴う骨折の機会が多くなっているからです。「元気で長生き」をするためには生活習慣病にならないように喫煙はせず、腹八分目の食事、肉類や油物は控えること、女性では骨粗鬆症予防に運動を行う事が大切のようです。なお、高齢者に増えてくる疾患に認知症がありますが、この認知症高齢者の理解のための8大法則として、杉山孝博先生が以下のように説明をしています。

@記憶障害に関する法則(認知症の基本的な症状は記憶障害である。「記名力低下」:新しい事を覚えたり思い出す事が出来ない。「全体記憶の障害」:行為そのものを忘れること。たとえば食事をした直後に食事をしていないなど。「記憶の逆行性喪失」:蓄積された記憶の新しいものから失われる事。)
A症状の出現頻度に関する法則(認知症の症状はいつも世話をしてくれる人の前でひどく出て、時々合う人の前では少ない。)
B自己有利の法則(自分に不利なことは一切認めないで認知症があるとは思えないほどすばやく言い返す事。ただし言い訳の内容は矛盾が多い。)
Cまだら症状の法則(正常の部分と認知症の部分が混在。)
D感情残像の法則(言ったり、聞いたりした内容は忘れるが感情の世界はしっかりと残っている。)
Eこだわりの法則(ある一つの事にこだわると説明をしてもこだわりが続く。)
F症状の了解可能性に関する法則(@からEを理解すると大部分の認知症は理解が可能である。)
G衰弱進行に関する法則(認知症高齢者の老化は正常高齢者の3倍である。)

このような事を理解すると、認知症の人が示す異常な言動が以上でなくなり、介護者が抱えるさまざまな疑問や問題が軽くなるといわれています。  

山田医院 医師 山田 良宏

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