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山田医院だより
       

1:眠りと病気について
2:笑いと健康
2:眠りの基本的なお話
3:健康寿命を延ばす!
4:抗菌薬と耐性菌のお話
4:免疫とは?
5:介護保険で利用できる日帰りサービス
6:食欲の秋に向けて
 
水曜日午前中の検査についてのお知らせ
水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。

眠りと病気について

眠りは「脳の脳による脳のためのもの」(Hobson)というように眠りは心身の健康にとっては必要不可欠なものとなっています。しかし睡眠障害に悩んでいる人は10%以上と言われています。米国のスリーマイル島の原子力事故、アラスカのタンカー事故についても睡眠障害によっても発生した大事故であったといわれています。なお交通事故に関しては全体の15−20%に睡眠障害との関連を指摘され、最近は交代勤務、登校拒否などにおいて睡眠の研究も進んできました。今回は睡眠についての話と生活習慣病との関連も言われている睡眠時無呼吸症候群の紹介をします。

5時間以上の時差がある地域間をジェット機で移動する時、夜勤などがある職種(警察、消防、看護など)においては時間差症候群、交代制勤務睡眠障害が起こります。この障害は普通1週間から2週間ほどで自然と元に戻りますが朝方の人、50歳以上の人、常習性のアルコール摂取者の人は元に戻りにくく気分変調、集中力低下、作業能力の低下などを起こすようになります。これを直す方法は夜勤を少なくする、夜勤後はできる限り朝早くに睡眠をとる、場合によっては睡眠薬を使用するなどを心がけるのが大切です。アルコールは入眠を促進しますがレム睡眠、徐波睡眠といった良質の睡眠を減らすと言われています。なお、カフェイン(コーヒー、紅茶)、たばこも睡眠障害との関与を指摘されています。

睡眠障害の1つで最近特に注目を浴びてきた病気として睡眠時無呼吸症候群があります。この疾患は睡眠中に10秒以上の呼吸停止が頻回に起こる病気で成人の2%ほどに認められます。睡眠中の著明ないびきと頻回な呼吸停止(1時間に5回以上あるいは7時間に30回以上)のために起床時の咽頭痛、頭痛、昼間の眠気、集中力低下などを惹き起こします。この睡眠時無呼吸症候群はあごの未発達(日本人に多いのですが)と肥満(とくに中心性肥満、内臓脂肪型肥満)との関連性が強く約3分の2において肥満を認めております。なお、高血圧、糖尿病、高脂血症とも関連しており、最近では死の四重奏(肥満、高血圧、高インスリン血症、高トリグリセリド血症)にこの睡眠時無呼吸をあわせて死の五重奏という人もあります。治療法としては肥満がある人はまず減量をすることが大切です。その他の治療としては外科的療法としては口蓋垂・軟口蓋・咽頭形成術が一般的な手術です。
小児では大半の原因が扁桃やアデノイド肥大ですので扁桃摘出術やアデノイド切除により著明な症状の改善効果が見込まれます。保存的療法では歯科装具による治療やnasal CPAP(経鼻的持続陽圧呼吸)などがあります。
このnasalCPAPとは睡眠中の上気道閉塞を防止するための器械です。鼻マスクを頭部に固定し、空気呼吸器より一定の圧の空気が鼻マスクに送り込まれます。この加圧された空気は上気道を閉塞する圧より大きいため、患者はこの空気を吸入し無呼吸もなく熟眠することが出来ます。

睡眠の研究も進み最近では睡眠の大切さがわかってきました。寝れなくても死なないなどは一昔前の話となったようです。

                         山田医院 医師  山田 良宏

   

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