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ぜいたく病ではない痛風と高尿酸血症
痛風とは何かご存知ですか?痛風とは尿酸の蓄積により高尿酸血症(通常は血液検査で7mg/dl以上)を生じ,溶けきれずに析出した尿酸塩結晶により関節炎(痛風発作)をきたす疾患です。60%以上の人は足の親指の付け根に関節炎を起こしますが、足、足背、膝、まれには手にも関節炎が起こります。西洋で紀元前から知られていた痛風は王侯貴族、政治家、芸術家から科学者にいたるまで時代を切り開いてきた多くの偉人を苦しめてきました。以前は食事が原因として注目されていたためにぜいたく病などと呼ばれてきました。しかし、現在では健診においては成人男性の20%に高尿酸血症を認めることがわかってきました。また最近、この高尿酸血症が痛風発作以外にも全身病の1つとして注目を浴びてきました。今回はこの辺のトピックスを紹介します。最近、死の四重奏とか内臓脂肪症候群とかインスリン抵抗症候群などという新しい概念がほぼ確立されてきました。これは、高血圧症、高脂血症(特に中性脂肪)、耐糖能異常(糖尿病)、肥満(特に内臓脂肪)など動脈硬化の危険因子となる要因が同一人物で重なりやすく、また重なることによりより一層動脈硬化が進行して脳梗塞、心筋梗塞等を引き起こすようになるという概念です。なお、痛風の30-70%には高血圧があり、40-80%には高脂血症(特に高中性脂肪)が、30%程度に耐糖能異常があるといわれています。高尿酸血症はこのように多くの疾患に合併することが多くこの新しい概念と関連して動脈硬化の危険因子となる可能性が強く疑われております。以前痛風発作がないからといって放置されていた高尿酸血症が最近注目されてきた理由はこの辺にあります。
では、治療はどうするのでしょうか?現在では尿酸値が8mg/dl以上になれば服薬など開始する基準がありますが、それ以前には生活療法が大切となります。以下生活療法について説明します。1)肥満の解消(早食い、大食いは肥満のもとになるし、尿酸も高くなるデータがあります。)2)飲酒量を制限(痛風の人は一般にアルコールに強い人が多いようです。)3)水分摂取(尿量を1日に2g以上にする必要があります。)3)プリン体の制限(レバー、あん肝、白子、かに味噌、うになど酒のあてに多く含まれています)3)軽い運動(いわゆる有酸素運動が有効)4)ストレスの発散が必要(時間的焦燥感を持って忙しくしている人、競争心が強い人には尿酸値も上昇する傾向があります)となっております。
上記の生活療法は高尿酸血症だけでなく高血圧、高脂血症、糖尿病にも共通したものです。
暑い日が続きますのでビールが美味しいですね。でも、控えてくださいね。
山田医院 医師 山田 良宏 |
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