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山田医院だより
       

1:石綿による健康障害に
  ついて
2:貧血予防の食生活
2:医療保険制度の歴史
3:骨粗鬆症と女性ホルモン
3:夏野菜ゴーやのおはなし
4:子どもの発熱
 
水曜日午前中の検査についてのお知らせ
水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。

3石綿(アスベスト)による胸膜中皮腫は1960年には職業癌として発表されており15年前に私が学生のときに使用した教科書にも関係が記載されていました。この我々にとっては常識的な事実が昨今マスコミで何度も取り上げられて社会的に大きな問題となっているのは平成17年7月1日に施行された石綿障害予防規則によるものと思います。平成10年には42人であった石綿による肺癌・中皮腫の認定者が平成15年には121人となり、職業癌全体の85%以上を占めていました。この石綿は耐熱性、拡張性、科学的安定性に富む上に断熱性や電気絶縁性が高いために工業原料として活用されてきました。わが国で使用される石綿の大半は輸入によるもので昭和45年から平成2年にかけて多量の石綿が輸入されており、このうち8割以上が建材に使用されています。現在は石綿の使用は激減していますが、この時期に建築された建築物には石綿が多く使用されており今後これらの建築物は寿命とともに解体される事になりますがそのピークは2020年から2040年になると予想されておりこの解体に伴う石綿暴露防止対策が今日の課題となっています。先ほど紹介した石綿障害予防規則は@石綿等が使用されている建築物等の解体等の作業における石綿暴露防止対策、A石綿等が吹き付けられている建築物の管理、B石綿含有製品の計画的な代替化の促進。この3つの事が主要な対策となっておりこの規則が充実強化されております。正確な条文に着いては(http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/02/tp0224‐1.html)にありますので参照ください。なお、石綿による健康障害の医学的解説ですが石綿暴露に伴う疾患としては石綿肺、肺癌、中皮腫、胸膜疾患(胸膜肥厚斑、限局性胸膜肥厚)があります。多くは暴露してから10年以上(場合によっては30‐50年後)に発症するものであり一般臨床医師にとっては診断が難しいものです。昨今新聞で話題になっている中皮腫は胸膜だけではなく腹膜、心膜からも発生する悪性腫瘍です。通常暴露から30〜50年後に発症するもので、発症すると数年以内に死亡する事が多く根治療法はありません。石綿暴露は職業上での暴露が最も多いようですが暴露を受ける労働者の家族や工場、高山、近隣の居住者にも広がっています。石綿を取り扱い、石綿に汚染された衣類や石綿袋を家庭に持ち帰りそれを洗濯した主婦や遊んだ子どもに発症した例の報告もあります。この様な直接的ではない暴露(間接暴露)においての発症が大変問題となっています。わが国の石綿利用が昭和35年以降に増えている事と中皮腫の潜伏期間がおよそ40年である事からこれから中皮腫が増えてくる可能性はあります。なお、大阪においての相談窓口としては「石綿に関する健康管理手帳、健康診断について」は大阪労働局(電話06‐6949‐6500)、「石綿による健康被害を受けた労働者ならびにその家族の方からの健康に関する事について」は大阪産業保健推進センター(電話06‐6263‐5234)で対応されています。当院に於いてはまだ中皮腫の方を診察したことはありませんが、これから増えてくる疾患であるだろうと考えております。
                                      山田医院 医師 山田 良宏

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