テキスト ボックス: 医療法人 山田医院
テキスト ボックス: HIV感染症について
テキスト ボックス: HIVといっても何かわからないヒトも多いと思いますが、エイズといえば多くのヒトが知っていると思います。エイズを引き起こすウイルスがHIVです。このHIVは世界的に見ると激烈で世界中の15から49歳での感染率は1.1%です。国際空港でであう壮年者の100人に1人はHIVに感染している可能性があります。実際にはサハラ砂漠より南のアフリカあるいは南、東南アジアに多くなっています。日本においても6000人以上のHIV感染症陽性者が登録されています。このHIVは血液媒介、母子感染、性行為の3つの感染経路があります。過去、HIV混入凝固因子製剤による感染で血友病患者さんの2000人近くがHIVとなっています。現在は加熱凝固因子製剤の使用によりHIV感染は生じていません。HIV自体は水や乾燥に弱いウイルスであるために公衆トイレの共用あるいはプール、軽いキスなどでは感染しません。また昆虫あるいは動物からの感染も報告されていません。血液、精液、膣液、母乳にはこのウイルスは存在しますが汗、唾液、涙、尿、便には存在しません。現在このHIV感染の基本的経路は性的接触です。特に男性間性的接触、薬物乱用、不特定多数性行為についてはリスクが高くなっています。HIVに感染するといきなりエイズになるわけではありません。
感染後半数以上において数週間後に発熱、咽頭炎、皮膚炎,関節痛などの急性症状が起こります。この症状は1から2週間で改善します。その後無症候性キャリアの病気になります。5から10年ほどこの症状が全くない時期がありその後にエイズとなります。このエイズの時期にカビ、原虫、ウイルスなど通常では感染しない疾患に罹患する日和見感染症あるいはカポジ肉腫等の悪性腫瘍が出現します。このエイズの時期になると予後が不良となります。検査としては一般に抗体検査を行います。この抗体は感染機会のあったときから1.5ヶ月で陽性になります。HIVの治療についてですがHIV陽性になるとすぐに治療を行う訳ではありません。血液中のリンパ球CD4が350/μ未満になると治療が開始されます。この治療は生涯継続が必要です。途中で服薬が不十分になると耐性菌が出現するために注意が必要です。なお治療については脂質代謝異常(内臓脂肪の増加)、ミトコンドリア障害(末梢神経炎など)などの副作用もありますがHIV感染症についてはエイズとなる前に発見されきちんと治療を受けていれば健常人と変わらない予後であるといわれています。なお、HIVの治療は基本的には拠点病院において行われます。(大阪においては国立病院機構大阪医療センターなど)開業医師としては免疫機能低下に伴う疾患あるいは性行為感染症を認めた場合には現時点では希な病気ではなくなったHIV感染症について頭の片隅に於いて診療を行う必要があると考えております。なお、現時点に於いては感染予防のワクチンが不可能に近いといわれています。その為に主な感染経路が性行為であるために予防効果が50から100%といわれているコンドームの使用が大切です。若年者には性行為時の正確なコンドームの使用、それ以前の性教育も大切であると思われます。なお、今回のHIV感染症の現状については総テキスト ボックス: 水曜日午前中の検査についてのお知らせ
水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。

HIV感染症

について

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テキスト ボックス: 2004年10月20日発行
テキスト ボックス: 第5巻 第11号
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