テキスト ボックス: 医療法人 山田医院
テキスト ボックス: 脳卒中後の感情障害
テキスト ボックス: 脳卒中とは脳の急激な循環障害によって意識障害ならびに運動障害を引き起こす疾患で主に脳出血、脳梗塞、クモ膜下出血に分ける事ができます。日本における脳卒中の死亡率は1970年代から減少傾向になっていますが、未だに死因の第3位(1位は悪性腫瘍、2位は心疾患です)を占めています。多くの方が脳卒中の後遺症に苦しんでおり、寝たきり老人の約4割、要介護者の約3割を脳卒中患者さんが占めている状態で、今後急速に高齢化が進行するわが国に於いては脳卒中の予防ならびに後遺症や合併症に対する対策が急務であるといわれています。脳卒中の後遺症といえば発語障害、あるいは四肢の麻痺を含む運動障害が有名で一般の医学書に於いても脳卒中後遺症といえば身体的疾患のみが記載されています。脳卒中の後遺症でうつ病をはじめとする感情障害が出現することは古くから知られてはいましたが、最近に至るまでその認識は低く適切な診断と治療がなされていなかったのが現状です。ただし、脳卒中後うつ病に罹患するとリハビリに対する意欲の低下につながり日常生活活動(ADLといい、食事動作、排泄動作、入浴動作、整容動作、更衣動作、移動動作など日常の基本的動作)の回復が遅延する事が示唆されており、その診断と治療は非常に重要であると考えられています。脳卒中後うつ病は当初は脳卒中によって起こる身体症状(片麻痺や発語障害などの症状)による心因反応によるうつ状態と考えられていました。その後1981年に左大脳の前に近い部分の障害でうつ状態の頻度と重症度が高い事が分かりました。一般に脳卒中後うつ病は通常のうつ病に比べると軽症例が多いといわれています。発症は脳卒中後少なくとも2年間は発症の危険があるようで多くの症例は1年以内に回復するようですが、反復する症例あるいは悪化する症例もあるようです。ただ発症率は軽症例も含めると40%程度あるといわれ決して少ないとはいえない状態です。脳卒中発症後1-2年してうつ病になる人はADLの低下ならびに社会機能障害が原因となりうつ病になる可能性も高いといわれています。なお、脳卒中後うつ病になりやすい人としては感情障害の既往がある人、家族にうつ病の人がいる人、神経症的な性格の人、若年である人、機能障害が強い人、社会支援が少ない人などといわれています。この脳卒中後うつ病に対する治療についての研究ではうつ状態を改善させる事により認知障害、ADLさらには生存率まで改善させる事が分かってきました。SSRI,SNRIなどの最近の抗うつ薬を中心とした薬剤の効果が示されています。なお、脳卒中後の躁病、躁うつ病もありますがうつ病に比べるとまれであると言われています。その他の感情障害として身体障害を認めようとしない病態失認、病的な泣き笑いを含む情動失禁、不適切な上機嫌、興味関心の欠如、不適切な冗談を伴う無関心反応等も認めることがあります。脳卒中後の感情障害は決して少ないものではない為に各科の医師ならびに医療関係者が認識する必要があります。 

山田医院 医師 山田 良宏
テキスト ボックス: 水曜日午前中の検査についてのお知らせ
水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。

脳卒中後の

感情障害

について

循環器系5つの

リスクファクター

きのこ

ちょっと

息抜き

3

銀杏について

3

麻疹ゼロ

をめざして

4

テキスト ボックス: 第5巻 第10号
2004年10月20日発行
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