テキスト ボックス: 医療法人 山田医院
テキスト ボックス: 2004年8月20日発行:第5巻 第8号(第55号)
テキスト ボックス: COPDについて
テキスト ボックス: 加齢という点に注目してとらえられていた「成人病」が生活習慣という点でとらえられた「生活習慣病」と名前が変化してからもう4年が経過しています。喫煙という生活習慣と疾患の関連については肺癌、循環器病が有名ですが、今回は喫煙がリスクの80-90%を占めると言われているCOPDについて説明をします。
COPD(ChronicObstructivePulmonaryDisease)は直訳すると慢性閉塞性肺疾患ですが、一般には国際的に合意されているCOPD(シーオーピーディーあるいはコープド)が使用されています。COPDは40歳以上の8.5から10%以上、人口にすると500から700万人になるといわれています。糖尿病が900から1000万人なのでそれに迫る数字であるといわれています。従来COPDは慢性気管支炎ならびに肺気腫がさまざまな形で混ざり合ったものと定義されていましたが、現在は「有害な粒子やガスの吸入によって生じた肺の炎症をベースにしてその結果として進行性の気流制限をきたすもの」と定義されています。基本的には進行性の疾患ですが部分的に可逆性のところもあり治療が必要な疾患と考えられています。症状としては慢性の咳、痰と労作時の呼吸困難が3大症状です。これらの3大症状がすべてそろっていなくてもタバコを長年すっている場合にはCOPDを疑うことになります。喘息と症状からは区別ができないこともありますが喘息は症状が良いときと悪いときの差が明確で発作の形を取るのに対してCOPDは労作に伴う呼吸困難がベースにあります。また治療効果を見るとCOPDは喘息のように必ずしも劇的に息切れがなくなるものではありません。COPDの診断には臨床症状に加えてスパイロメトリーという呼吸機能検査が必要になります。1秒間に排出する呼吸量が全体の肺活量の70%未満ならばCOPDと診断されます。治療方法は禁煙が基本ですが、そのほかにインフルエンザ予防接種あるいは肺炎球菌ワクチンの接種が必要になります。軽症では状態が悪化した時に気管支拡張剤等の薬物を必要としますが、中等症以上では薬物療法としては気管支拡張剤の吸入等が必要となります。また最近では呼吸リハビリテーションといい理学療法ならびに運動療法が薦められています。特に下肢による全身持久力トレーニング(平地の歩行、階段昇降、自転車走行など)を1回20分以上、週に3回以上が勧めれています。COPDが重症になると体重減少が起こるためにまた逆に体重減少があるほど予後は悪いといわれているために栄養管理も大切であるといわれています。なお症状の進行に伴い低酸素状態が進行すると予後が悪くなるために酸素療法が必要となります。低酸素だけではなく体内に二酸化炭素がたまる場合には鼻マスクを利用した人工呼吸である鼻マスク式間欠的陽圧人工呼吸(NIPPV)が必要となります。いずれの場合にも現在は自宅において可能となっています。症例によっては手術療法もありますが、COPDは進行すると日常生活の制限が強くまた感冒等にて容易に急性増悪といって重症がすることがありますので日常からの管理が重要となります。喫煙者の10から20%しかCOPDにはなりませんが喫煙はCOPD自体のリスクファクターの80から90%を閉めるといわれています。日本では喫煙率が他の先進国に比べるとまだまだ高くなっています。COPDの予防だけではなく肺癌をはじめとする各種のがん疾患、循環器疾患などに対しても禁煙がこれからは大切になってくると思います。
山田医院 医師 山田 良宏
テキスト ボックス: 水曜日午前中の検査についてのお知らせ
水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。

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