テキスト ボックス: 医療法人 山田医院
テキスト ボックス: 自殺の予防について
テキスト ボックス: 痴呆疾患への対応、中高年の自殺の増加、児童虐待、少年凶悪犯罪など現在はこころの健康が課題になっています。今回は特に深刻な問題となっている自殺について考えます。日本において自殺者は年間1万5千人から2万5千人程度でしたが1998年からは年間3万人を超える人が自殺をしている状態が続いています。この数は交通事故死者数の3倍以上であり40-50歳台の働き盛りの世代が約4割を占めているようです。自殺はある程度安定した国に於いて関心が払われている問題なので発展途上国の多くは自殺に関する正確なデータがわかりません。ルトアニア、エストニア、ラトビアなどのバルト三国やロシアではわが国よりもはるかに高い自殺率があります。一方、欧米諸国と比較すると日本は自殺上位国になっています。ところで、自殺未遂者は自殺者の10倍は存在すると推定されております。また自殺未遂あるいは自殺が1件生じると強い絆のあった人の最低5人は深刻な心理的影響を受けると言われています。したがって自殺はわが国では毎年百数十万人を巻き込む深刻な問題なのです。自殺は精神科独特の問題のような感じもしますが自殺した人の半分以上は自殺を実行する1ヶ月以内に何らかの身体的症状を訴えて精神科以外の医療機関を受診しています。また重篤な疾患を持っていると自殺の危険度が高くなるといわれています。では、自殺の危険因子とはなにでしょうか?まず自殺未遂歴があります。一度未遂を起した人はその後自殺する確立はそうでない人の数10倍から数100倍高いと言われています。手首を軽く切る、睡眠剤を数錠服用したなどのどんなに軽い自殺未遂でも「狂言自殺」などと疑うことなく精神科専門医師の診察を受けることが必要です。自殺未遂後に一見して精神的な問題がないような状態の人でも自殺未遂によって環境が改善されることは少なく現状のままかむしろ悪化する場合もあります。身体的な治療だけで心の治療をしないと自殺の危険を治療したことにはなりません。また自殺した人の大多数はうつ病(気分障害)、統合失調症、アルコール依存症、薬物依存などの精神疾患に罹患していています。とくにうつ病は有効な治療法もあり、早期発見が大切であるといわれています。なお、飲酒量の増加についても注意が必要です。アルコールは睡眠の質を落とし、うつ病を悪化させることが分かっています。その他サポートが周囲から得られない状況(未婚、離婚、最近配偶者と死別した人は結婚して家族のいる人に比べて自殺率は3倍も高い)、事故傾性といって無意識の自己破壊(まじめな人が突然失踪失、多額な借金をして無謀な株式投資など)、喪失体験(経済的損失、地位の失墜、予想外の失敗)などが危険因子といわれています。もし自殺したいと打ち明けられたらどうしますか?忘れていけない事はたまたまあなたに打ち明けたのではないことです。今までの関係からきっと真剣に聞いてくれると無意識、意識的に人物を選んでいるのです。だからこの叫びを真正面から受け止める必要があります。話をそらしたり、叱ったり、社会的な価値を押し付けがちですが「死ぬ気があれば何でもできる」、「家族のことを考えなさい」、「命を粗末にしてはだめだ」等の言葉は禁物です。重要なのは徹底的に聞き役に回ることです。そして医療機関の受診を勧めてください。

                 山田医院 医師 山田 良宏
テキスト ボックス: 水曜日午前中の検査についてのお知らせ
水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。

自殺の予防

について

体の調節機能と漢方医学

らっきょう

ストレスに負けない食事

3

温泉って何?

お酒の適量とは

クズ

4

中国茶に触れる

5

春眠暁を覚えず

5

生活習慣病予防

6

言霊について

7

ご飯をしっかり食べよう

7

子どもへの説明

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テキスト ボックス: 2004年3月20日発行
テキスト ボックス: 第5巻 第3号
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