テキスト ボックス: 微量元素について
テキスト ボックス: ヨード欠乏による甲状腺腫、鉄欠乏による貧血は以前から知られていました。中世の錬金術の発達とともに種々の金属が治療に用いられましたが、逆に金属は毒性が強いことも分かり、現在まで金属あるいは元素は毒物というイメージが強くなっていました。しかし、近年では分析技術の発達により生体内には一定量の元素が常に微量存在することがわかり、重要な機能をしていることが分かり必須微量元素と呼ばれるようになりました。現在、ヒトの必須微量元素には亜鉛、銅、セレン、クロム、マンガン、コバルト、ヨウ素、モリブデンの8元素が知られています。これらの微量元素の特徴としては一日の平均摂取量と栄養所要量がほぼ同じであり、また許容上限量/栄養所要量すなわち安全幅がそれほど大きくないことです。つまり欠乏症にも過剰症にもなりやすいことです。最近の食生活の変化、あるいはダイエットの流行などから欠乏症をしばしば臨床においても見かけるようになりました。なお、逆に健康食品の広がりで今後は過剰症のリスクもあると思われます。これらの微量元素の異常については亜鉛欠乏から起こる腸性肢端皮膚炎、銅欠乏から起こるメンケス病、銅過剰から起こるウイルソン病など先天的な疾患についてはよく知られていました。なお、長期の点滴加療を受ける人に発生する皮膚炎や偏食のヒトに見られる味覚異常から亜鉛等の不足が発見されて、研究は亜鉛を中心に進んでいるようです。小児期は成長過程であり微量元素も必要となる時期で欠乏症が生じやすいといわれています。特に未熟児では生後2から6ヶ月においての急激な発育時期には鉄、亜鉛、セレンなどが不足する可能性があります。なお、低身長児において亜鉛が欠乏していることがあるので注意が必要です。老年期においては摂取量が少なくなり、また利用する能力も低下することから小児期同様に欠乏症が生じる可能性があります。症状についてみて見ると味覚障害が亜鉛欠乏から起こります。調査においては味覚障害の30%は食事性の亜鉛欠乏と関連しているようです。なお、亜鉛欠乏時には嗅覚障害も起こることがあります。皮膚症状についても亜鉛欠乏が有名です。顔面、肛門周囲を中心に紅斑を認め、口内炎、口角炎、脱毛を認めることがあります。癌についての関連性は一般に過剰症の場合に見受けることが多いと思われます。なお、日本においてはまれですが海産物の少ない大陸の内陸部ではヨードが欠乏することがあり甲状腺腫を起こすことがあります。ヨード欠乏地域は世界人口の約38%といわれていますので認識が必要かと思われます。微量元素についての研究あるいは臨床像はまだはっきりとしないことも多く今後とも進展していくと思われます。基本的には食事を規則正しく取ることができれば微量元素のみならずビタミンあるいはその他栄養素の不足になることはありません。偏食には注意をして季節の料理を楽しみましょう。
                  山田医院 医師 山田 良宏

微量元素について

ストレスによる

長の異常

タバコのお話し

脳の働き

 

マイ・ファミリー

成長痛の経験

ふたごの子供たち

テキスト ボックス: 第4巻 第3号
テキスト ボックス: 医療法人 山田医院
テキスト ボックス: 2003年3月20日発行:第4巻 第3号(第38号)
テキスト ボックス: 水曜日午前中の検査についてのお知らせ

水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。
       メニュー  Page1  Page2  Page3  Page4          Page1
メニュー  Page1  Page2  Page3 Page4