テキスト ボックス: 子供が感じる「死」について
テキスト ボックス: 戦前はタブーであった「性」と「死」は日常の話題になることはなかったようですが、戦後は「性」についてはオープンとなりました。ただし、「死」については現在も社会的にタブーであり不吉、縁起が悪い、おぞましいなどのイメージが強く死について語る事を好まない雰囲気が強いのが現状です。この「死」に対する研究はキュボラーロス女史が有名で「死ぬ瞬間」と言う書物もあり、センセーショナルになりました。ただし一般社会がこの様な状況なので子供が感じる「死」についての問題は簡単ではありません。子供の死生観は各家庭における両親の死生観に大きく影響されますが最近では死について考えることなく親になる若い両親が多いために親に対しての教育も必要ではないかとも言われています。まず、健康な子供がもつ死の概念について見てみます。5歳以下の小さな子供にとって死とは「分離」あるいは「別れ」と同じと思っています。つまり死の不可逆性については理解しておらず分かれや眠りなどの一時的な出来事と思っていることが普通です。学童期になると死人は墓場などに潜んでいると考えていることが多く、死人はガイコツであるなどと考えるようです。なお年長児についての調査では死の理由としては病気ではなく殺人、戦争、神の意思など日常生活から離れたものを挙げて、死後のイメージとしては「霊」,「灰」などを挙げています。また、死後の生まれ変わりを信じていることが多く、人間以外のものにも生まれ変わるなどと考えることが分かっています。一方死を避けられない病児の死の概念についても研究があります。ブルーボンド・ラングナー女史は末期患児について「患児が口に出して言うことと心の中で考えていることが同じだと思ってはいけない。」「患児の行動を成人の考えで評価するのは誤りの元になる」「末期患児は自分自身が死に行くことをよく知っていて死の意味をよく理解している」と述べています。その当時不治の病であった白血病についての過程を5段階に分け、各過程を経て進むことを示しています。病状の過程において年長児では医療者あるいは両親との会話や質問を通して何気なく振舞いながら相手の反応を見ることにより病名や他の子供の死を確かめたりします。例えば“○ちゃんは昨夜亡くなったの?”“○ちゃんは白血病だったの?”などの質問で返答をする人の態度を見て判断をします。この様な時には正直に答えるのがよく“○ちゃんは亡くなったけれど他の子供よりもうんと重く、君と比べるとこの点で違うんだよ”などを忘れずに言うのが大切です。子供に死について教えるのは簡単なことではありません。自然現象例えば花が咲き、散る。秋になると樹木の葉が去る。虫やペットが死ぬなどのいろんなことを通じて生きているものはいつしか死んでいくので命を大切にすることを教えることが最善と言われています。“葉っぱのフレディ”などの絵本もいいかも知れません。なお親族等の死去を通じて話をするのもいいかも知れません。なお葬儀等の出席を嫌がる子供を無理やり連れて行くことは良くありません。大好きであったおじいさんあるいはおばあさんの葬式に出たり、死顔を見た後に葬式症候群という一種の心的外傷後のストレスになることがあります。これは自分も死ぬのではないかと恐怖におそわれたり、眠れなくなったり、暗闇を異常に恐れたりするものです。欧米においては小児に対しても病名告知はごく普通ですが日本において成人に対しても今なお病名を伏せることが今なお多く認められます。死に対する教育はこれからの問題と思われます。

子供が感じる死」について

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テキスト ボックス: 2002年2月20日発行
テキスト ボックス: 第3巻 第2号
テキスト ボックス: 医療法人 山田医院
テキスト ボックス: 2002年2月20日発行:第3巻 第2号
テキスト ボックス: 水曜日午前中の検査についてのお知らせ

水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。
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