テキスト ボックス: 腎臓の病気について
テキスト ボックス: 我々は毎日の生活において食べる物も違えば食べる量も異なります。そのような変化にもかかわらず体内は常にほぼ一定に保たれています。我々の体の約60%は水分からできています。よく言われる「内なる海」はこの体の中の水分を指しています。腎臓はこの「内なる海」を一定(電解質などの内容だけでなく量も)にする働きがあるのです。その他にレニン、エリスロポエチン、活性型ビタミンDの分泌にも関連しています。腎臓の病気は基本的にはこの「内なる海」の破綻、あるいはエリスロポエチン等の分泌異常が起こる病気とあるいは腎臓にできもの(結石、悪性腫瘍)ができる病気に分けることができます。腎臓の病気は部位により糸球体疾患、尿細管間質疾患、血管病変に分けられ、また経過からは急性、急速進行性、慢性に分けられます。
診断は詳しい問診と身体所見だけで分かることもあります。なお、水が体にたまる症状としてのむくみ(特に下肢や顔面が特徴的)、胸水、腹水、血圧上昇等は腎疾患の基本症状で、検査においては基本的には尿の異常(蛋白尿、血尿など)を認めます。血液検査においては腎機能が正常の50%以下になるとはじめて尿素窒素やクレアチニンなどの検査に異常がでてきます。早期診断には尿検査が必須であると思われます。なお、蛋白が1日に3.5g以上排泄されるネフローゼ症候群、その他一部の腎疾患においては腎臓の組織を取り、顕微鏡で見る検査が治療の上で必要となります。なお、腎臓病は糖尿病、高血圧、リウマチ等の疾患に伴いおこる事もあるために注意が必要です。特に糖尿病については現在透析が必要な腎不全になる原因の第1位となりました。腎臓病の治療ですが、発症時期あるいは状態が悪化した時は入院による安静が必要となりますが状態が安定している時は激しい運動を避ければほぼ普通の生活をしても良いと思われます。ただし食事については基本的には低蛋白食が勧められています。(以前は蛋白尿のみのネフローゼ症候群では高蛋白食が勧められたこともありますが現在では微小変化型ネフローゼをのぞいては低蛋白食が一般的です。)その他、疾患に応じてステロイド剤、免疫抑制剤、抗血小板剤等を使用して治療を行います。なお糖尿病がある時は血糖コントロールが、高血圧がある時は血圧のコントロールが大切になります。腎臓病が進行して腎不全(腎機能が全廃)の時期になると透析、あるいは腎移植が必要となります。日本においての透析は殆んどが血液透析という方法で手首にシャントという血管吻合を作り週に2−3回ほど血液の透析を行います。なお、腹膜透析という方法もあり自宅において毎日、腹膜を利用して透析を行うこともあります。なお根本的な治療である腎移植は年間500-800例でその7割は身内等からの生体腎移植となっています。脳死からの腎移植はまだ20例足らずしかありません。なお腎移植の技術は現在日本は諸外国と同様になっており心配はないようです。成人の血尿で忘れてはいけないのが腎臓腫瘍です。特に目で見てはっきりと分かる血尿の時は検査が必要となります。
腎臓病の検査の第1歩は尿検査です。糖尿病、高血圧の病気がある人はもちろん、元気な人でもこの検査はまったく痛くありませんので年に数回はしておくのが良いのではないでしょうか。
                      山田医院 医師 山田 良宏

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テキスト ボックス: 2001年8月20日発行
テキスト ボックス: 第2巻 第8号
テキスト ボックス: 医療法人 山田医院
テキスト ボックス: 2001年8月20日発行:第2巻 第8号
テキスト ボックス: 水曜日午前中の検査についてのお知らせ

水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。
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