テキスト ボックス: 老年期の痴呆症について
テキスト ボックス: 一度正常に発達した知的機能が低下し、社会生活や日常生活に障害をきたす状態を「痴呆」といいます。日本は世界で一番の長寿国として知られていますが、高齢化の速度も世界一で2000年に高齢化率(65才以上の人の割合)が17%となりました。痴呆は加齢とともに増加し85歳以上では4人に1人が痴呆であるという統計もあります。高齢社会の進行に伴い現在は増加すると考えられている痴呆に対する対策が問題となっています。老年期痴呆の原因としては栄養障害、甲状腺の病気など内科疾患に伴うこともありますが2大疾患として脳血管性痴呆とアルツハイマー病があります。この2つで痴呆全体の80%を占めており、この両者の鑑別は難しいと言われています。脳血管性痴呆症は脳梗塞などの脳血管障害が原因となり痴呆が起るために多くの場合は脳卒中などの後に痴呆が発現、段階的に進行します。早期には人格も比較的保たれており、まだら痴呆といわれているように知的機能の残っているところと低下しているところがあります。また病気に対する自覚もありうつ的な気分になる事が多く、感情失禁(怒りやすくなったりすぐに泣いたりする)もあり、麻痺などの神経症状を伴うことが多くなります。これに比べてアルツハイマー病では痴呆は徐々に発症してゆっくりと進行します。痴呆は全般的であり特に記憶力の低下が著明で病気に対する自覚は少ないといわれています。人格の障害は比較的早期から認められますが、麻痺などの神経症状はなく多動や徘徊が目立つこともあります。なお、病状により診断は困難で両者が混在することもあります。なお、両者の鑑別を含めて病気の診断には頭部MRI検査などの画像診断と痴呆評価テストを行っています。脳血管性痴呆症に対する治療はいわゆる脳梗塞(脳出血)に対する治療が優先となります。予防としては高血圧、高脂血症、糖尿病などの予防となります。アルツハイマー病については数%が遺伝性であるといわれていますが90%以上では原因が不明です。発症すると進行性であり予防ならびに治療は困難です。最近、抗痴呆薬が開発され痴呆症状の軽快は期待されていますが進行を止める事はできないと言われています。現在は非薬物療法としての音楽療法、アートセラピー、グループセラピーなどがあり介護保険下で施設等によっては積極的に行われています。30歳代を超えると新しいことを記憶したり創造する能力は急速に低下すると言われています。人の名前が出てこない、物を忘れるなどについては「物忘れ」として過度に心配することはありませんが、脳の衰えを防ぐためには外界の刺激を情報として十分に得て(そのために目と耳の機能を保ち)、よく考えてよく動くことであるといわれています。そのためにぼけ防止としては@よく見て、Aよく聞いて、Bよく考えて、Cよく行動する 以上の4点が言われています。簡単ですが、実際には非常に難しい事だと思います。              山田医院  山田 良宏

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テキスト ボックス: 2001年5月20日発行
テキスト ボックス: 第2巻 第5号
テキスト ボックス: 水曜日午前中の検査についてのお知らせ

水曜日午前中は予約診療として胃カメラ、大腸(直腸、S状結腸)カメラや超音波検査などをしております。
なお、血液検査、心電図検査、レントゲン、短時間の超音波検査はいつでも可能です。
テキスト ボックス: 2001年5月20日発行 :第2巻 第5号
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